泡沫の恋

月の光 密やかなる影二つ 照らす
君のことだけを重ねて想いし今日よ
花も眠れば 訪れしこの時を願い
たとえ玉響に消ゆ 泡沫だとしても

願いを言葉にすれば
儚く落ちゆくばかりで
想いは巡りて幾度も君へと帰る

ためらう指先で触れては
また戻れぬ
定めを知りながらも 心を結び合って

このまま千代になればと
流るる星には届かず
虚しく冴えた夜空へ浚われる

足りない二人を置き去りに
終わる夢よ
白んだ辺りには光る 朝露の雫


風はあの日のように頬を撫でる
今は君に想いが届くようにと願う
揺れる忘れ花が 君に似てるから 一人
静かにその香りに 瞳を閉じていた 

連なる日々には
木漏れ日のような光が差すと
信じていた二人は遠き日の幻よ

愛しき人を思えば
別るる覚悟も
二人を思えば また別れ路は行けなくて

たとえばこの出会いを
打ち消せるとしても 
あなたを想い焦がれる今を選ぶだろう

水面に映る 逆さ舟の二人の影
はらりと落ちた花弁が 乱して滲んだ


愛しき人よ
この恋を過ちと
そう呼ばれるとも
ああ、それでもいい


絆を深めれば
深めるほど 確かに
近づく終わりが切なく恋を解いてく

消せない灯火を
頼りない指先で守って
震えるばかりの夜を繰り返す

いつしか訪る別れが
二人を裂けど
心に描く想いは誰にも奪えない

最後はきっと涙など見せないままで
愛しき君の笑顔を この胸にしまって


ためらう指先で触れては
もう戻れぬ

このまま千代になれれば
何をも厭わず


たとえばこの出会いを
打ち消せるとしても
あなたを想う今を何度でも選ぶだろう

水面に映る 逆さ舟に二人の影
はらりと朝露の涙が 落ちて滲んだ


作詞*KONO 様  作曲*LV2 様   mix*RittsMatt様